必殺シリーズ
確か幼稚園の年長の時、時代劇好きの母親が「今度始まった時代劇面白いよ。レントゲンが出てきて『ボキボキ!』って骨を折るよ。」と凄く喜んでいて、子供でなくとも、何ことかわからないと思うが、その後何度が夜更かしを許してもらい、家族で観たのが、必殺シリーズ第2弾「必殺仕置人」である。22時からの放映なので、毎週は観ることは出来なかったが、幼稚園児から見ても鮮明に記憶に残っており、登場人物(顔だけだが)も「念仏の鉄」だけはハッキリと覚えている。その後、私の兄弟間では「仕置人ごっご」と称して骨を「ボキボキ」折り合って戦う振りをしていて遊んでいたが、それを幼稚園でやっても、当然だが誰からも受け入れられなかった。 中学3年生の時、16時から必殺シリーズの再放送が始まった。「必殺仕掛人」が終了した後、始まったが「必殺仕置人」。丁度、3年生の私は部活動引退後であったため、急いで帰って自宅で、もしくは、学校で遅くなった時は、級友と教室のテレビで、月曜から金曜までの再放送を楽しみに観ていた。幼稚園の記憶しかなかったところに改めてこの「仕置人」を観ると、最高に面白く、当時、22時から放映していた「必殺仕事人」が人気の時代であったことも重なり、中学校内でも「必殺シリーズブーム」が起きていた。 「仕事人」は「晴れせぬうらみお金で晴らす。」の色が濃く、その前番組「ハングマン」(こちらもある組織が悪を裁く物語)と共に、非常に人気があったが、私は「奉行所ではどうにもならない事柄を解決する裏家業」を主としていた「仕置人」(仕事人とはなんとなく理由がことなっていた)の方が好きで、また、人気のせいかもしれないが、「仕事人」毎回同じ演出(秀が川を走り、勇次が三味線の糸を支度など)に見えるような気がしていたが、一方、「仕置人」は殺さない回があったり、中村主水が出てこない回があったり、毎回の様に演出が異なり、とにかく新鮮に見えていた。 その後、必殺シリーズの16時からの再放送は「必殺商売人」まで続き終了。 それから、40年近く経ち、大人の目線で「もう一度必殺シリーズを観たい。」との思いから、中村主水シリーズを中心に、レンタルDVDやレーザーディスクの購入により、ほぼ1日に1話ずつ「必殺シリーズ」を観続けている。